ピティナ会員になりました。

ムツミの事業を引き継いだ時に、それまで知らなかった事をたくさん教わりました。 その一つがピティナの存在でした。

現在も M-60 開発当時の工場長が、元気に毎日出社してくれていますが、開発秘話というべき話を折に触れ、してくれます。 例えば、決して M-60 はムツミの独力だけではなく、色々な方たちの協力が有って初めて誕生したという話など。 その中でも一番重要なところに助力して頂いたのが、ピティナの先生方だったそうです。 高さや大きさなどの物理的な事はもちろんの事ですが、ピアノ本体のペダルを介してピアノに伝えるタッチという、数字では絶対に表せられない非常に繊細な感覚を、何度もテストにお付き合い頂き、ベストなところまで高めて頂いた上でフィードバックして下さいました。 そうした表には出ない積み重ねを経て、今の M-60 が誕生したという事です。

実はムツミから引き継いですぐに M-60 の分析をし、普通のメーカーとしてはごく当たり前の生産効率の向上化を検討しました。 あまりにも手作りの部分が多く、効率が非常に悪いという事が判明し、それならば改善しようという流れになり、効率ありきで各部の見直しを図り、見た目は全く同じ試作品を数台作り、先生方にテストをして頂きました。 それも自信を持って。 そしてその評価は、「違う。全然ダメです。」という非常に厳しいお言葉でした。 何がとかどこがという事ではなく、今までの M-60 に何も足さない、何も引かない、何も変えないのが一番良いという事でした。 我々メーカーは数字で物事を考えてしまうものなのですが、音楽は感性で考えるものという事を、その時初めて知りました。 幸いムツミから人・設備・資材環境をまるごと引き継ぎましたので、作る場所が変わっただけで、M-60 を作るという点においてはそれまでと全く同じにする事が出来たため、以来それをずっと守り続けてきました。

前々から会員にと思っていたのですが、自分がピアノを弾かない故難しく考えてしまっていて、入会申込書をずっと温めるだけにしてきました。 ところがHPを公開してあまりにも多くの方から、ムツミのその後や現行の M-60 はムツミ製とどう違うのかというお問い合わせを頂くようになり、説明責任の重要性を感じるようになりました。 現在FACEBOOKも企業として公開しており、ピティナのFACEBOOKももちろん毎日チェックしていて、投稿という形でスペースをお借りしたら、より多くの方に見て頂けるのではないかと思い立ち、その為には会員であるべきと考え、申込みをすることにしました。

現行の M-60 は、梱包箱だけは新しい意匠に変わりましたが、製品自体はムツミで作っていた人間がムツミで使っていた設備でムツミと同じ資材を使って、ムツミ製と同じものを作っております。 ですからどうかみなさん、安心して M-60 をお使いになって下さい。M-60_2188